人は時として、笑うことができなくなる時があるって知ってた?
そんな時に感じてる心身の状態は、真っ暗な闇に包まれているのよね。
死んでいるのか生きているのか分からない感覚。
あの時のことを振り返ると、笑ってない人が居たとしても、「笑った方がいいよ」なんて、安易に言わなくなる。
何故なら、笑わないには理由があるから。
たんに面白くないってだけかもしれないけど。
もしかしたらその人は今、あの真っ暗な闇に包まれているのかもしれない。
怒ることも泣くことも、痛みも痒さも、暑さも寒さも、味も匂いも、五感が一切感じない上に立っているのかさえ分からなければ、ご飯を食べたのか何をしていたのか全く記憶がない。ふと気づくと椅子に座ってる、ふと気づくと洗濯物を干している、ふと気づくと支えられながら外を歩いてる。頭の中はどれも“???”
少しずつ少しずつ、人としての心や感情や感覚を取り戻して十年。
私は今、沢山笑い、沢山怒り、沢山泣いて、沢山愚痴を零して、そして今感じていることは、思っていることは。
笑えるようになったんなら、この感覚は絶対手放しちゃいけない。
そう思うことができるようになると、毎日楽しいことを思い浮かべる努力をしてる。
勿論!笑いが思い浮かばない時もある。
そんな時は、無理して笑いを作らないし笑えることを思い浮かべることもしない。
笑えるようになったら笑う。